キミを奪いたい
こういう話を聞くと怖くなる。
だって、緋月も雷神やZeusと同じ世界で生きる暴走族だから。
もしかしたら今日襲撃されるかもしれない。
そう思うとたまらなく怖くなって、襲撃されると決まったわけでもないのに不安になった。
「あやの、大丈夫だ。お前にだけは指一本触れさせない」
「侑真……」
侑真は私のことを良く見ている。
今だって、私が不安がってることに気づいてくれた。
ううん。侑真だけじゃない。
「そうそう!あやのには俺様がついてるから安心しな!」
「瑠衣、それが一番安心出来ねぇと思うけど」
「なにぃ!?」
「あやのには僕がついてるから」
瑠衣も、颯太も。
みんな気づいてくれてる。心配してくれてる。
「……うん。ありがとう」
みんな、大好き。