キミを奪いたい
「あいかわらずだな、お前は」
歩きながら本気で悩んでる私に、侑真から苦笑が洩れる。
「だって、今から悩んでおかないといつまで経っても決められないんだもん」
優柔不断な私は、いつもメニューとにらめっこしていてなかなか決まらない。だから、今から決めておかないと。
「ねぇ、侑真は───」
どうするの?
そう問いかけようとしたときだった。
「っ、うわっ!?」
前を歩いていた二人の前に脇道から人が吹っ跳んできて、ビックリして足を止めた。