実は人じゃないんです
こんにちは
「弟の受験が合格しますように」
姉ちゃんは俺に期待しすぎなんだって
毎日古い神社なんかに通ってさ
俺が合格しない可能性のほうがでかいってのにさ
あんな頭いい高校なんて通えるわけないじゃん？
「別に通いたいなんて言ってないし」
とかいいながら夜中遅くまでちゃっかり勉強しちゃってる俺
それを見透かして応援してくれてるってわかるよ。
父さんはも母さんも俺が小学三年の時に事故にあって消えて
俺の家族は６歳年の離れた姉ちゃんだけになった
姉ちゃんは高校行かずに働いて俺の面倒を見てきてくれた
いくら感謝してもしきれないくらい
だけど俺はまだ ”ありがとう” っていってない
色々助けてもらったのに。
だから…
高校に受かったら絶対言うんだと、決めた
『高校？行かないよ。今まで姉ちゃんに迷惑かけってばっかだし』
『こどもが迷惑なんて考えなくていいの』
『でも』
『ねえちゃんは高校いけなかったから代わりに行ってどんなんか教えてよ』
それからだった
俺が勉強頑張り始めたのは
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