実は人じゃないんです
守ってくれていたから
いつの間にか姉ちゃんのことは俺が守ると誓っていた






「いつもありがとぉね」
「…」





こっそり泣いていたことも

誰にも涙を見せないようにしていたことも

無理していたことも知っていた



だけど慰めるにはまだ俺は子供すぎて

ただ陰からキスする姉ちゃんと誰かを眺めているしかなかった





守れてなんかいなかった




ただ、守られているだけだった
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