実は人じゃないんです
「なんで、俺を助けたりしたんだよっっ」



「なにをいtt・・・」


寝そべる体を起き上がらせて、ヒナタを見下ろすように立ち上がる








「あのまま、死にたかったのに!」









あのまま消えてしまいたかった








「姉ちゃんが死んでしまうなら、俺は生きたって意味がない!」







ひとりぼっちになるくらいならば









「シスコンだって言われようが、笑われようが、俺にとってはたった一人の家族なんだ」









さみしい家に帰ることになるならば









「姉ちゃんと一緒に死んだほうが、ひとりになるよりよっぽどよかった!」









(なんで)









「助けてなんてほしくなかった」










死んで消えて、









「もういやだ。全部、消えてしまえばいいのに」









叫ぶ俺を見て

ゆっくりとヒナタは


























泣いた。
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