実は人じゃないんです
合格発表日
「合格発表見てくるよ」
「雨降りそうだよ?傘持ってく?」
「んーん。すぐ帰るからいいや」
いつも通りあけた扉
姉ちゃんのいってらっしゃいを背中で聞きながら
足を歩めた
「寒っ」
両手をこすり合わせながらハァと白い息を吐く
(マフラーとか持ってくれば良かったかな)
そんな事を考えながらあの神社へと続く坂の下を通り
俺は学校に向かった
校門を通れば中はガヤガヤざわざわ
人ごみが苦手な俺はできるだけ人がいないところをかきわけ進む
(11256・・・11256・・・)
大きく張り出された紙を見ながら自分の数字を探す
11224
違う
11235
違う
11248
違う
11256
(あ、あった)
よっしゃっあ
らしくもなくガッツポーズ
・・・したあとに恥ずかしくて一気に後悔
(でも、まあ、よかった)
安心したところで携帯電話を取出し、パシャリ
『合格』
それだけの言葉とともにさっき撮った写真と一緒に送信ボタンを押す
携帯は今の時世になってもまだガラケー。
一年に一回くらいのペースで発売されているスマートフォンなんて俺には必要ない
メールをする相手なんて姉ちゃんか、しつこい幼馴染くらいしかいないから
「合格発表見てくるよ」
「雨降りそうだよ?傘持ってく?」
「んーん。すぐ帰るからいいや」
いつも通りあけた扉
姉ちゃんのいってらっしゃいを背中で聞きながら
足を歩めた
「寒っ」
両手をこすり合わせながらハァと白い息を吐く
(マフラーとか持ってくれば良かったかな)
そんな事を考えながらあの神社へと続く坂の下を通り
俺は学校に向かった
校門を通れば中はガヤガヤざわざわ
人ごみが苦手な俺はできるだけ人がいないところをかきわけ進む
(11256・・・11256・・・)
大きく張り出された紙を見ながら自分の数字を探す
11224
違う
11235
違う
11248
違う
11256
(あ、あった)
よっしゃっあ
らしくもなくガッツポーズ
・・・したあとに恥ずかしくて一気に後悔
(でも、まあ、よかった)
安心したところで携帯電話を取出し、パシャリ
『合格』
それだけの言葉とともにさっき撮った写真と一緒に送信ボタンを押す
携帯は今の時世になってもまだガラケー。
一年に一回くらいのペースで発売されているスマートフォンなんて俺には必要ない
メールをする相手なんて姉ちゃんか、しつこい幼馴染くらいしかいないから