実は人じゃないんです
「人じゃないって…どういうことだよ?」
疑問をぶつける俺にヒナタは真剣な表情を向ける
「私、実は幽霊なの」
…幽霊…?
そんなものいるはずがない…だろ?
「ほんとだよ。」
いや、おかしい。だって幽霊は触れないはず。
俺は先ほどこの手で
ぎゅっと抱きしめたのだから
「アオイは今危ういところにいるの。神社は人と人ならざるものが共にいることの出来るひとつの場所」
急に冗談を言うなんて変じゃないか
姉ちゃんの事で混乱してるんだから変なこと言わないでくれよ
しかしヒナタは続けた
「私が病院で誰かと会話していたのを見た?」「私が太陽の下に出たことがあった?」「三つも年上なのになぜ年下に見える?」
「ねぇ、私が幽霊じゃないと言える説明をすることができる?」
俺は完全に思考がショートした
わからないが頭の中を飛び交ってどうしたらいいのかわからない