実は人じゃないんです
家に帰った頃にはご飯の用意が整っていた

「どこ、いってたの??」

姉ちゃんは自分が死ぬことを知らない
完璧に怪我も治って
これからも未来があると信じている


「んーん。なんでもないよ」


そう笑ってみせた
不安にはさせたくない

さっき、散々泣いただろ

自分にそう言い聞かせて
何事をなかったかのように笑う



「アオイ。学校どう?」



「楽しいよ」




ヒナタとは会う運命じゃなかったんだ
なかったことにしよう
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