最初で最後の恋だから。ーセンセイー
帰宅すると母は珍しく機嫌が良かった。
(お姉ちゃんが帰ってきてるんだ。)
話がしたかったけど諦めた。
母の上機嫌を壊すような事はしたくない。
私は自室に籠もって時間をやり過ごした。
壁一枚だから耳を塞いでも声が聞こえる。
「・・・と比べてあの子は。
最近は反抗ばかりで。
あんな学校に行かせるんじゃなかった。
レベルの低い教師に悪影響を受けてる。』
バタン。
私は部屋を出てキッチンに向かった。
私のことなら何を言われても構わない。
でも先生を悪く言うのは許せなかった。
「先生を悪く言わないで!!
先生は、レベルの低い教師なんかじゃない。
ちゃんと生徒に寄り添ってくれる良い先生なんだからっ。」
大きな声にびっくりしている母たちを残して部屋に戻った。
しばらくすると誰かが部屋をノックした。
「お姉ちゃん。」
「お邪魔しても良い?」
「うん。」
「ゆえがあんな風に怒るの珍しいよね。」
「お母さんはゆえが心配なだけだから。」
「心配?」
「解り辛いけどね。」
「ゆえだっていつまでも子供じゃないのにね。
諦めなければ道は開けるから。
頑張りなさい。」
お姉ちゃんはキッチンに戻っていった。
私は後ろ姿を見送りながら心配という二文字を考えていた。
「貴方の為なのよ。」
いつも繰り返し言われてきた言葉。
(それは私を心配していたから?)
にわかには受け入れられなかった。
(お姉ちゃんが帰ってきてるんだ。)
話がしたかったけど諦めた。
母の上機嫌を壊すような事はしたくない。
私は自室に籠もって時間をやり過ごした。
壁一枚だから耳を塞いでも声が聞こえる。
「・・・と比べてあの子は。
最近は反抗ばかりで。
あんな学校に行かせるんじゃなかった。
レベルの低い教師に悪影響を受けてる。』
バタン。
私は部屋を出てキッチンに向かった。
私のことなら何を言われても構わない。
でも先生を悪く言うのは許せなかった。
「先生を悪く言わないで!!
先生は、レベルの低い教師なんかじゃない。
ちゃんと生徒に寄り添ってくれる良い先生なんだからっ。」
大きな声にびっくりしている母たちを残して部屋に戻った。
しばらくすると誰かが部屋をノックした。
「お姉ちゃん。」
「お邪魔しても良い?」
「うん。」
「ゆえがあんな風に怒るの珍しいよね。」
「お母さんはゆえが心配なだけだから。」
「心配?」
「解り辛いけどね。」
「ゆえだっていつまでも子供じゃないのにね。
諦めなければ道は開けるから。
頑張りなさい。」
お姉ちゃんはキッチンに戻っていった。
私は後ろ姿を見送りながら心配という二文字を考えていた。
「貴方の為なのよ。」
いつも繰り返し言われてきた言葉。
(それは私を心配していたから?)
にわかには受け入れられなかった。