最初で最後の恋だから。ーセンセイー
お昼になって私は図書館へ向かった。

予想通り、図書館には誰もいない。

窓を開けると風と共に楽し気な声が舞い込んでくる。

「ゆずちゃんは羨ましくないの?」

紗智の言葉を思い出す。

(一緒に文化祭を過ごせたら・・・なんて、ね)

心地よい風が室内に吹き渡る。

食後と疲れもあってか眠気に襲われた。

(誰もいないし、少し眠ろうかな)

目を閉じた。

深い眠りに落ちるまでそんなに時間はかからなかった。

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