最初で最後の恋だから。ーセンセイー
(ん・・・)
どれくらい眠っていたのだろう。
「おはよう。」
「伊藤先生・・・?」
どうしてここに伊藤先生がいるんだろう。
私の心をくみ取ったように先生が言葉を続ける。
「・・・模擬店にいなかったから。
小林の姿もなかったけど想像がついたし。
探し周ったらこんな所で無防備に寝てるんだからな。」
「一緒に過ごす人いなかったから。」
「・・・終わるまで俺もここにいるよ。」
そう言うと先生は私の目の前の席に腰を下ろした。
「先生、クラスは?
それに家庭科部だって。」
先生は何も言わない。
少しの沈黙が流れた。
「先生、あのね。」
「・・・お母さんが文化祭来てくれた。
それで多分認めてくれた、と思います。」
「そうか、良かったな。」
「これからの方が大変だと思うけど頑張ります。」
「俺に出来ることがあればいつでも言っておいで。」
話が終わってしまう。
(何か話さなくちゃ。)
「お前って考えてることが顔に出るタイプだな。
今、何か話さなきゃって思っただろう?」
「そんな顔してましたか?」
「・・・してた。
俺の前ではそんな気を使わなくていい。
お前がお前らしくいればそれでいい。」
「私らしく?」
「お前は、お前の良いところを知ってるか?」
先生は私の質問を質問で返してきた。
「思いつかないです。」
「素直なところ。」
「・・・先生間違ってる。
素直っていうのは紗智みたいな子を言うんだよ。」
「ああいうのも素直の形なんだろうけどな。
お前も素直だよ。」
「それと笑顔、かな。
お前が笑うとホッとする。」
「先生おかしい。」
「そう感じるのは俺だけじゃないと思うけど。」
考える素振りをして先生が言う。
「笑ってみ?」
「急にそんな事言われても笑えないです。」
「ほら。」
先生が笑うから私にも伝染ってしまった。
「お前の笑顔、俺は好きだよ。」
その言葉に心臓が飛び跳ねた。
先生、反則です。
好きなんて簡単に言わないで。
どれくらい眠っていたのだろう。
「おはよう。」
「伊藤先生・・・?」
どうしてここに伊藤先生がいるんだろう。
私の心をくみ取ったように先生が言葉を続ける。
「・・・模擬店にいなかったから。
小林の姿もなかったけど想像がついたし。
探し周ったらこんな所で無防備に寝てるんだからな。」
「一緒に過ごす人いなかったから。」
「・・・終わるまで俺もここにいるよ。」
そう言うと先生は私の目の前の席に腰を下ろした。
「先生、クラスは?
それに家庭科部だって。」
先生は何も言わない。
少しの沈黙が流れた。
「先生、あのね。」
「・・・お母さんが文化祭来てくれた。
それで多分認めてくれた、と思います。」
「そうか、良かったな。」
「これからの方が大変だと思うけど頑張ります。」
「俺に出来ることがあればいつでも言っておいで。」
話が終わってしまう。
(何か話さなくちゃ。)
「お前って考えてることが顔に出るタイプだな。
今、何か話さなきゃって思っただろう?」
「そんな顔してましたか?」
「・・・してた。
俺の前ではそんな気を使わなくていい。
お前がお前らしくいればそれでいい。」
「私らしく?」
「お前は、お前の良いところを知ってるか?」
先生は私の質問を質問で返してきた。
「思いつかないです。」
「素直なところ。」
「・・・先生間違ってる。
素直っていうのは紗智みたいな子を言うんだよ。」
「ああいうのも素直の形なんだろうけどな。
お前も素直だよ。」
「それと笑顔、かな。
お前が笑うとホッとする。」
「先生おかしい。」
「そう感じるのは俺だけじゃないと思うけど。」
考える素振りをして先生が言う。
「笑ってみ?」
「急にそんな事言われても笑えないです。」
「ほら。」
先生が笑うから私にも伝染ってしまった。
「お前の笑顔、俺は好きだよ。」
その言葉に心臓が飛び跳ねた。
先生、反則です。
好きなんて簡単に言わないで。