狼と妖精
『んー?今なんか言ったかなー?』

「ごめんごめん!ちょーこわいからその顔やめて」


『はぁーまぁ許してあげようじゃないか!私は心が広いからねっ!』

「どこが…」

『何か言ったかな?』

「イエナンデモゴザイマセン」


もー失礼しちゃうなー!

私だって校内では雪の妖精とまで呼ばれるほどなんだから、心が優しいに決まってるじゃない!

「あっ!雪、昨日お兄さんが泣きながら公園のベンチに座ってたけどなんかあったの?」

『春にぃのほう?』

「そうそう!俺はもう生きては行けないーって言いながら泣いてたし」


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