孤独な太陽と泣き虫な空


こうして思い出していると、

なんだか高いところに登りたくなかった。




少しでも故郷を感じれるように

雲を見たくなった。





晴れない心をうつしだす空模様がよく見えるように

庭で大きな木によじ登った。




ねずみ色の雲がふわふわと
空を覆い隠していた。




ああ。父様。母様。兄様。





空に影が指し始めた時だった。





「そこで何をしておる?」




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