立花あかり~過去編~
それに、彼は裁縫も得意で、服を作ってくれた。

「お前にはこれが似合うだろう」

そう言って、彼は黒ベースで、白のフリルと赤のリボンがついたワンピースをくれた。

「この屋敷にいるときくらい、こういう服を着ていてもいいだろう」

あたしは今まで、こういった服を着たことが無かったから、どうして良いか分からなかった。

それに、今まであたしを殴っていた村人たちでさえこんなきれいな服を着ていなかたからだ。

「なんで、こんな可愛い服をくれるの?」

「お前は、こういう服を着たことがないと思ってな。一応それでも女なんだから、少しは着飾ってもいいだろう?」

「ありがとう!大切にするね」
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