鬼羅 〜最弱の暴走族〜
「あー、眠。」
1時間目が始まる頃、俺はひとり屋上へ向かった。
授業なんか受けてられるか。そもそもウチ不良高校の癖に真面目に授業受ける連中が多すぎる。
ひとりブツブツと心の中で呟きながら屋上への階段を上る。
..開いてる ?
普段はがっちりと施錠されているその扉が今日は開いていた。誰かいるのか?
ガチャり、扉を開くと
「あ..」
さらさらの黒髪を風に靡かせる誰か..
_______長谷川陽芽だ。