生きてあなたを愛したい
もうそろそろ予鈴がなる時間…。
意外と真面目に授業を受ける私は、腕時計を見て3人と別れた。
3組を通り過ぎ、私のクラスで4組に入ろうとした時。
「は、づきさん!!!」
さっきの女子達だった。
「…なぁに?」
「味方に付けたからって…虎の威を借る狐だわ…!」
「え?なにそれ」
いや、虎の威を借る狐って…知ってるけど。
何言ってんの…この子達。
「あんたなんか、どうせ皐月様の妹だから一緒にいられているに過ぎないんだから!」
「そうよ!!!」
そんな事言われたって…。
あぁ、そうですかとしか言いようがない。
くだらない…。もう授業が始まっちゃう…。
「ちょっと来て!!!」
リーダー格らしきギャルに腕を引っ張られ、どこかへ向かっている。
その後ろをチョロチョロと着いてくる女達。
「何よ…またここ?」
前回と同じ場所。
こう…なんというか…。
こういう状況に体育館裏みたいな所はお決まりだよね。
「うるさい!あんた自分の状況分かってんの!?」
前髪を掴まれ、私より背の高いギャルと目を合わせるとように上を向かされた。
「分かってるけど…早く終わんないかな。授業に行きたいのだけど。」
また成績が下がってるって真琴に文句言われちゃったから。