生きてあなたを愛したい
「ここは堂島組や黒龍から少し距離があるから…来てくれる人に申し訳なくて…」
「いいんだよ。堂島組の人たちは車、黒龍はバイクなんだから。」
「…優雅がこっちばっかり来ちゃって…。ここ周辺の仕事しかしてないの…」
「「…」」
ーコンコン
「…げ…っ」
「「誰が「げ」だ。」」
病室の扉をノックしたのは優雅だった。
その後には丁寧に頭を下げる優雅の側近がいた。
「葉月さん、先程ぶりです…。若がどうしてもと言うので…」
「もー…優雅ぁ…。」
「お前が気になって仕事に集中出来ねぇんだよ。ちょっと寝かせて」
優雅は真琴が座るベッドの逆サイドに座り、目を閉じた。
「ほんとに…すいません…」
「いいよ、圭斗さん。この後こき使って下さい。それが条件としましょう」
それを聞くと、顔を真っ青にした優雅は、目を開け、「10分だけ…」と呟いた。
葉月、強いな…。