生きてあなたを愛したい
「美空さん!」
「おう、葉月。3週間ぶりだな。」
「うん」
「悪ぃ。仕事の休みがなかなかな…。」
「美空さん、警官だもんね。カッコイイなぁ」
私がうふふと笑うと、優雅と灯二君がムスッとなって、喋らなくなった。
うわぁ、めんどくさいヤツらめ。
「葉月〜!」
今度は、ウサギの大きなぬいぐるみを抱えた柊雅君。
一瞬病室内が静けさに包まれた。
「はい。あげる」
私の足元にどんっと置いたそのウサギは、多分私と同じくらいの身長。
「あ…………………ありがとう…」
「親父とお袋遅せぇから置いてきた」
ニコニコと笑いながらソファーに腰掛けた柊雅君。
そう言えば…。