生きてあなたを愛したい
藍音がムスッとした表情で言った。
「ツンデレか!」
真帆が藍音をいじって、藍音が全力の拳を龍馬さんにお見舞い。
「なんで俺!!!!」
そう文句言いながら真帆さんの頭を軽く叩いた。
「そろそろだね」
「うん」
楽しみで仕方ない。
もうすぐこの子に会える。
優雅も私も、堂島のみんなも、先生たちも風翔さんたちも、真琴たちも、みんな楽しみに待ちわびているこの子の誕生。
「楽しみだね」
薫が笑顔で言った。
「うん」
詩音は、そう言えば…とポケットに手を突っ込んだ。
「姉貴が骨折して、無理やり付いて行かされた病院で風翔さんと会って、葉月に渡せって言われた」
4つ折りにされた紙。
メモ用紙のようなものだった。