生きてあなたを愛したい
「今は大丈夫。大丈夫だよ」
愛二の頭にポンポンと手を置いた。
「それ普通男がやるんだぞ!」
口では文句を言いながらも、私には尻尾をブンブン振って喜んでいるチワワに見える。
可愛い奴め。
「ただいま…って、なんでいんの…」
「それはねぇだろ!!」
藍音のツッコミに、溜息をつきながら私の隣に座った優雅。
「体調は?」
「ん?大丈夫」
「そっか」
私が頷くと安心したように笑った優雅。
それから、いろんな話で盛り上がって、いつの間にか夕食の時間。
失礼します、と部屋を叩いて入ってきた圭斗さん。
「あぁ、みなさん来ていたんですか」
みんな軽く会釈をした。
「夕飯の準備が整っていますが…。皆様もご一緒されますか?」
「いえ、俺たちは帰ります。お邪魔しました」
薫は礼儀正しくお辞儀をして、私たちに「じゃあ」と言って、みんなは帰っていった。
私と優雅は軽く手を繋いで、前を歩く圭斗さんについて行く。