生きてあなたを愛したい
外で車を洗ったり、庭をはいたり、丁度仕事から戻ったりしていた組員達が駆け寄ってきた。
「若姐さん…」
「心配かけてごめんなさい」
組員たちは安心したように頷いて、俺が抱いている羽悠を見た。
「あー、ほらほら。戻れ。こいつは夜紹介する」
組員たちは、えー…と不服そうな声を上げながらそれぞれの持ち場に戻った。
中に入ると、待ち構えていたかのような親父とお袋。
「「羽悠ちゃぁーん」」
2人は俺の腕の中でスヤスヤ眠る、羽悠に話しかける。
すると、目をパチっと開けた羽悠は、顔を歪ませて、泣いた。
「「あっ…」」
葉月は苦笑いで、羽悠のほっぺをぷにぷにと押しながら「羽悠〜」と声をかけた。
すると、また安心したようにスヤスヤ眠ってしまった。