生きてあなたを愛したい
「ははっ……」
一瞬、キョトンとしてから苦笑いでコップを置いた。
「鋭いな…君は」
「そうですか…?」
「あぁ…。実はね…親友が昨日亡くなってね…高見(タカミ)組って言う…組の組長だったんだ…」
「えっ…」
高見さんとの思い出を思い出すかのように、遠くを見つめながら目を細めた雅人さん。
「ご病気か…なにかで?」
否、きっとそうではない…。
きっと…
「殉職…かな」
ほら。
…聞かなかったらよかったな…。
「そう…ですか…。」
いつ、雅人さんや優雅、組員さんたちがそうなるのか、誰にもわからない。
きっと、高見さんが亡くなったのだって誰にも予想ができなかったこと。
人は唐突にいなくなる。
例え『明日の約束』をしていようと。