お姉ちゃん、ごめんね…
本当は少し不安。

でも、一応大人になったんだもん。
後輩の指導だってしてるから。
大丈夫!!私、きっと一人でできるから。



「ゆうなはすごいね。偉い。私も家、出ようかなー。」


まだ実家に住んでいる、もうすぐ26歳になる姉。


「ゆうなの近くに住もうかな♪」


私の二十歳の前夜祭は賑やかで、私のことをたくさん褒めてくれて、調子に乗って、すごく、すごく幸せな日だった。


お姉ちゃんが家を出る決心もして、両親は少し寂しいやら、ホッとしたやら。
楽しそうにお酒を飲んでいる夫婦だった。


みんながみんな、明日に向かって。
遠い未来を想像して。

4人の家族が、きっといつかもっとたくさんになって。
もっともっとたくさんの誕生日会をして。


家族が増えるんだろうと願っていた。


いつか私の隣には旦那さんが居て。
いつか私の周りに子供が何人か居るのかな?この実家に、おじいちゃん、おばあちゃんって声が響くのかな。


そんな日が早く来ると良いなって思っていた。


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