午前0時のシンデレラ

「……だけど、社長なら私なんかじゃなくても……」

「……嫌だ。君がいいんだ……」

もう一度、顎に手をかけて、そっとその唇に触れた。

「……今は、たぶんとしか言えなくて、すまない……」

唇を離して言う。

「だが、この気持ちに嘘はないから……だから、確かめさせてくれないか…」

「……確かめる?」

「ああ……俺と、付き合ってほしいんだ……」

口を閉ざしている彼女に、

「……付き合って、本当に好きなのかを確かめたい……」

精一杯の想いを告げた……。



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