午前0時のシンデレラ
3
「……急に呼び出して、何かと思えば……のろけかよ?」
と、三枝がわざとらしく顔をしかめて見せる。
「いいだろ、それぐらい聞いてくれたって」
「まぁ、たまには、おまえののろけを聞いてやってもいいが……それで、彼女とはどこまで進んだんだよ?」
「……キスまで」
「…はっ? 嘘だろ?」
酒を口にしていた三枝が、盛大にむせて咳き込む。
咳がおさまると、
「……おまえが、まだキスまでしかなんて……信じられん」
と、言われた。
「……彼女とは、気持ちの確認をしようと話して、確認ができるまではキス以上はしないと伝えたんだ……」
ロックグラスを傾けて言う。