午前0時のシンデレラ
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ーーガラス張りの背面に身体を向けて、眼下を眺めた。
「……この景色さえも、今は最高なものにも見えるんだからな…」
あんなにも自暴になりかけていたのが嘘のように、不思議と気持ちまでが晴れるのを感じていた。
そこに内線が入って、
「社長、お約束のクライアントの方がお見えです」
告げられる。
「ああ、入ってもらってくれ」
訪れたクライアントから、新規のビジネスプランを提示されて食い入るようにも見る。
今は、何にでも興味を引かれるようだった。
「……こちらのプランなのですが、どう致しましょうか?」
訊いてくる相手先に、
「ああ、進めてもらって構わない。よろしく頼むよ」
そう返すと、
「本当ですか! ありがとうございます」
と、がっしりと握手をされた。