午前0時のシンデレラ
部屋に着いて、
「…服、脱がないか?」
と、声をかける。
「……服、ですか……? え…あのいきなり、どうして……」
戸惑うような表情にもなるのに、
「ああ、違う。悪いな…言葉が足りなかった……」
伝えて、
「……着替えてほしいと思ってな」
と、続けた。
「……着替えるんですか?」
戸惑う表情は濃くもなって、
「……うん、どうせなら君の一番綺麗な姿を見たいと思ったんだが……ダメか?」
困っているような顔を見せられると、さっきもそうだったがそれ以上は言えなくもなる。
「ダメなんてことは……」と、彼女が小さく首を振った。