午前0時のシンデレラ
ベッドから起き上がって、縁に腰かけた。
「本当に、もう心配ないんですか?」
と、彼女が隣に座って、顔を眺める。
「うん…ちょっと湯に浸かりすぎただけだからな…」
「ごめんなさい。私のためなんかに……!」
言われて、急に抱きつかれて、
「えっ…あ、いや…」
一気にまた心拍数が上がって、
「……く、くっつかなくていいから…」
と、彼女の身体を離した。
抱きつかれるのさえも照れるとか、かつての自分とは違いすぎて、自分じゃないような気さえしていた。
どうしようもないな…俺は。……彼女のことが、好きすぎる……。
「あ…すいません。私…」
彼女の方が不意の行為に謝るのに、
「……いいんだ。嬉しかったから……」
と、今度は俺からそっとその身体を抱き寄せた……。