午前0時のシンデレラ
……会社を立ち上げた当初は、毎日があんなにも刺激に満ちていたのにな…。
俺は、どうしてしまったんだ……もしかして、燃え尽き症候群とかいうのにでもなったのか?
バカな……まだ、これからだ……。
目の前の酒のグラスを煽ると、
「……ですよね? 一条社長」
声が聞こえて、自分に話していたらしい永井秘書に顔を向けた。
「社長、聞いてられなかったのですか?」
と、声をひそめるのに、
「ああ…すまない」
と、返す。