午前0時のシンデレラ

「そういうわけじゃ……」

答えようとする彼女に、

「応じなくてもいいから」

と、伝える。

「……彼女を庇うなんて、あなたもずいぶんとフェミニストにでもなったのね? 前は、あんなに強引な俺様オトコだったのに……」

「……黙れよ」

「……だって、キスもさせない彼女を庇い立てするなんて、おかしいじゃない。あなたらしくないわ」

言うと、頬に手を触れてきて、

「……離せ」

引きはがそうとした、その一瞬の隙をついて、

「…うっ」

キスをされた。


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