午前0時のシンデレラ
「なんだって、こんな……」
自分でもつかみ切れない自分自身に、額を押さえた。
「……どうすればいいって言うんだよ」
グラスから酒を煽る。
「……もう、忘れた方がいいのか……」
彼女の顔が浮かんで、またあの瞳が俺を見つめる。
「……忘れようとして、忘れられる程、簡単なんかじゃないんだよ……」
一人呟いて、
「……だが、今はもう流れに任せるしかないのかもな…」
正直、この先は彼女をどう誘ったりすればいいのかも、まるでわからなかった……。