午前0時のシンデレラ
「……わけがわからない」
頭に疑問符が浮かぶのを、
「……そのうち気づくから、大丈夫だ」
と、笑顔を向けられて、
「ちょっと、おまえの本気に、乾杯をしておこうぜ?」
グラスを掲げられた。
飲み残しのグラスを合わせると、
「乾杯!」
三枝は人の気も知らない風で楽しげにも言って、
「……彼女、俺のアドバイスしたように誘ってみろよ? いいな?」
と、再び肩を抱いて、
頷く俺に、「頑張れよな?」と、笑いかけた……。