ウミとリクのアイダ
ーー4ヶ月前 藤崎ヶ丘中学校ーー
「海実ちゃん!卒業おめ…で……無理ーー!」
「泣くなよ、みのり」
肩をさすりながら笑っているのは
私の幼なじみで1つ歳上の
瀧川 海実 (たきがわ うみ)
海実ちゃんの卒業式で泣かないって決めてたのにやっぱり我慢出来ない
こんなんじゃー…
「小学の卒業式と一緒だぞ」
ー…そう
小学校の卒業式の時も海実ちゃんに泣きついてた
「そうだけど…!小学生の時は中学校も同じだからそんな寂しくなかったもん!!」
「え?にしては同じぐらいの泣き顔だったよ?」
少ししゃがんで私の顔を覗き込む海実ちゃん
「でもー…」
「でも?」
高校も同じ…とはいかないじゃん…
14の私でもわかるよ、それぐらい…
「海実ちゃんとは同じ高校いけるとは限らないし、そうすると今日が最後になっちゃうもん…」
目から涙が落ちないようずっと下を向いてるけど、それでも落ちてきちゃう…
ーーグイッ…ーー