ウラガエシ

−−愛子さん。

佳祐の、前の妻だった。

病気で他界してもう八年も経つというのに。

なにかと言うと比較され、時には弘恵に向かって
『愛子さん、あのね……』

と、電話してくるあたり。

わざとかもしれないと、常に疑った。


< 22 / 69 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop