喫茶リリィで癒しの時間を。
「この体が入るか不安だけどねえ、行ってみるよ」
「ふふ、まったく問題ないですよ。冬馬くん、休憩室にご案内してもらえますか?」
「わかりました」
俺がおばさんを休憩室に案内している間、さゆりさんは出かける準備をしていた。
といっても、エプロンを外すくらいだけれど。
「そろそろお三方が来る頃だと思いますので、ご対応よろしくお願いしますね」
「わかりました。さゆりさん、気をつけて出かけてくださいね」
「ありがとう。では、いってきますね」
さゆりさんが出かけて数分後、読み通りにジジイトリオが来店した。
一番いてほしくない鈴木のおっさんも、もちろんいる。
「いらっしゃいませ。さゆりさんは今出かけたところっす。アイスコーヒーならすぐに出せますけど、どうします?」
「じゃあ、三つ頂けますか」
いつも丁寧な石川さんから注文を受け、すぐに準備を始めた。
ホットコーヒーはサイフォンやドリップで淹れないといけないけど、アイスコーヒーは予め冷やしてあるので、俺にも提供することができる。