それでは始めましょう
「まず!朝、下のカフェ寄らなかっただろ。ほぼ毎朝寄ってるのに」

このオフィスが入っているビルの1階にあるカフェがお気に入りの私。ガンちゃんの言うとおり、ほぼ毎朝ラテを買ってオフィスに入る。今日は行っていないが。

「昼だって、外ランチを楽しみに仕事してるくせに、今日はコンビニ弁当だし。今だって残業で腹減ってる時間なのに『お腹すいた』ってお前一回も言ってない」

…えーっと、なんか全部食べ物の事のような…。私が食い意地がないとおかしい、ということになるのか?それは失礼ではないか?

「で!何があったんだ?男とケンカでもしたのか?」

男?

「男って?」

「彼氏だろうよ」

「ガンちゃん…いつの話よ…」

私は深いため息をついた。『彼』がいたなんて半年以上も前の話だ。それも、

「その人とは3日で別れました」

ガンちゃんはただでさえ大きな目を更に大きくさせている。

「…3日って…早すぎだろ…」

うん、私もそう思います。
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