* Wonder-room…No.7 *
「誰を待ってる?」

後ろから 1番会いたかった人の声がする

「寧々、帰って来るのか?みんな 寂しがってるぞ…どうなんだ?」

あなたは 私が居なくても平気なんでしょ?
私は ずっと会いたかったよ…

「……」

「おい、俺の話は無視か?」

違う…こんな態度も取りたくないし、素直になれない私は 可愛くない…

「寧々、こっち向けよ…」

グイッと顎を掴まれ 目線を無理やり合わせられる…

///ドキン…ドキドキ…

久しぶりに見るあなたの顔は やっぱり私の心をガッチリと掴んでいて 自然と涙が流れ出す…

「泣くなよ…俺に会いたくなかった?」

今 それを私に聞く?更に涙が決壊して止まらない…

「///あ~もぅ、俺…」

胸に強く抱き締められて…私は声をやっと出せる様になる…

「愛斗さんのバカ…」

「///お前…俺がどんな気持ちでいたかなんて、知らないだろ?」

わかるわけないでしょ?私はあの日 あなたに告白して逃げたけど 私の気持ちはわかってるはずだから…

「お前はあの日 いい逃げして、次の日から居なくなった…俺の気持ちわからないだろ?」

「だから愛斗さんバカなの…」

「伝えなきゃいけない事は わかるんでしょ?教えてよ…本当の気持ちを」

「///言えって言われて 言える訳ないだろ?」

はぁ~面倒臭い人だ…だけど それすらも この人を好きだと更に思ってしまう私も 大概重症なんだけど…

仕方ないから 私から愛斗さんに キスをした。クスっと笑いながら…

あなたが私に素直になれる魔法を掛けてあげるから…早く私に教えてよ…

チッと舌打ちをされ 態度とは裏腹に 優しく 私を抱き上げ いわゆるお姫様抱っこをして、愛斗さんの部屋に拉致された…

「お前 俺煽るとは 生意気なんだよ…寧々、わかってんのか?」

「だから…

言葉を言わせて貰えなかった。愛斗さんの唇が ずっと私から離れなかったから…





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