* Wonder-room…No.7 *
お仕事です(お仕置き含む)
「さてと寧々 何で怒ってんのかな?俺の愛が足りないとか?俺にキスして欲しいとか、何でも言ってよ 聞いてあげる。」

ニコニコしながら私に近付く 勘違いしまくりの奏夢兄。

「はぁ?私の半径1m以内近づくの禁止!兎に角触らないで。」

「それは無理なお願い事だよ。ほら寧々。」

グイと長い手が伸びて来て 速攻奏夢兄の胸の中に収まる。ギュウっとされて…

「こうするとすごく幸せだから 意地悪言うのなしね…」

ドキドキと、奏夢兄の鼓動が激しく波打っているのが耳から伝わる。

私を見る目は いつも優しくて、小さい頃はすごく好きだった目。だけどね、私は妹。恋人にはなれないし、なりたくない。

「キスだけしたいな…寧々。それだけで今日1日 俺頑張れるから…」

目をつむり、奏夢兄のキスを許した。だって、泣きそうな顔してる大人の男の人は 本当ズルい。

息さえも許さず 魂まで吸うんじゃないか?という位 甘いキスで 舌も唇も 好き放題貪り、私の思考回路を乱し、私は立っていられないほど 腰砕けになった。

「寧々ヤバい…可愛い。そんなに俺のキス良かった?ん?ほら、俺にしっかり掴まって!」

「ねぇ、副社長室の奥に行かない?秘密の事が出来る場所があるんだ。普段使う事ないけど、寧々疲れたでしょ?」

お姫様抱っこをされて、私は連れられる。

「俺の寧々」

額にちゅっとされながら
柔らかな場所に下ろされた。

あっ私逃げなきゃヤバい…と思いながらも 頭はさっきから、酸素不足のせいか痺れていて 上手く身体が動かない。

「これ窮屈だよね。寧々ボタン外してあげるね。」

ジャケットを脱がされ、シャツのボタンを上から1つずつ外される…

声が出ない。喉もカラカラで、ただ 奏夢兄の事を これは夢じゃないのか…とぼぉっとした頭で 見詰めていただけだった…



< 45 / 138 >

この作品をシェア

pagetop