* Wonder-room…No.7 *
バタバタ…ドンドンドンドン…

「おい。早く開けろよ、愛斗遅い!」

「お前なぁ、ったく…ほら鍵だ…」

ドアの外が異様にうるさい…

ガチャガチャ…
バタ~ン

「寧々大丈夫か?
お前誰だっ!寧々から離れろっ!」

鬼の形相で奏夢兄が怒っている…

「ちっ。煩いなぁ…人に名を聞く前に自分が名乗れよな~。お前こそ誰だよ?」

「なっ、お前。早く寧々を離せ!!」

「大秦さん。離して…私の兄なの。」

「大秦、どうゆう事かな?寧々の部屋で何してた?」

「寧々に癒して貰ってただけ~。何か問題でも?なぁ寧々、俺エロい事した?」

フルフルと首を振り 否定した私。エロい事って どんな類いのこと?

「寧々こっちおいで。ほら…ん?震えてるのか?」

奏夢兄は私に優しい顔で覗き込んで来て、抱きしめてくれた。

過度の緊張からか、脚がガクンとなる。支えてくれていたから 転ばずにすんだのだけれど、すごく すごく兄の胸は安心出来る場所だった…
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