* Wonder-room…No.7 *
今 愛斗さんの車に乗っている。
良かった…ちゃんと出掛ける事が出来て…

だけど、運転する愛斗さんを見て思う。

愛斗さんは奏夢兄と同い年だったはずだ。いつも俺様でもあるけど かなり大人で冷静だ。たまにおかしい時もあるけれど。

黒髪の長めの髪を 自然に流して 涼しげな目元は 吸い込まれそうな澄んだ漆喰の黒。
鼻はシュッとしていて、口元はいつも口角が上がっていて 好感が持てる顔。絶対 誰が見ても イケメンさん認定をうける人。

「なぁ寧々、見過ぎだろ。どうした?」

ドキン…やだ、じっと見てたのがバレてた?

「う~、愛斗さん格好いいなぁと思って。彼女いないのは どうしてなのかなって考えてた…」

「ふ~っ、俺位なると 直ぐに彼女出来んの。だけど今はいないだけ。わかった?」

わかったようなわからない返事だ。

「私は彼氏居たことすらないから、彼氏欲しいかな…」

「じゃあさ、お試しで俺と付き合う?寧々 俺優しくするよ。色々寧々に教えてあげれるし。決まり、今から寧々は俺の彼女。」

「あ、あの…勝手に決めないで。」

「はい、契約書の契約内容思い出して?大家の指示には…さぁ言ってみて。」

「絶対に従う…」

「寧々 初彼が俺とか、超ラッキー。」

彼氏までもが、契約内容に組み込まれるなんて、そんなの絶対おかしいから…
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