* Wonder-room…No.7 *
個展の開催している会場についた。

受付を終え 入り口付近で大翔さんがいた。

急に走って来て、私に抱きつく。

「寧々。来てくれた。嬉しい。今日の寧々、好き、キレイ、とても好き。」

みんなの前で 告白され、しかも個展の当事者。注目が半端ないのは当然で…おまけに、私には恋人繋ぎの愛斗さんが側にぴったりいる。

でも、大翔さんはちょっと興奮気味で、周りなんか気にする素振りもなく、グイグイいつもより推してくるから、私は困った。

「大翔。お前、寧々を離してくんない?今日から俺の彼女なんだ。」

「えっ。愛斗さん?いつ来た?」

初めて見ましたみたいな様子に、

「お前、寧々しか見えてないのかよ?ある意味凄いな…」

「大翔さん、取り敢えず離して下さい。」

「嫌だ。寧々の側、いたい。」

「大翔、俺の女なんだ。離せ!」

出た。裏の愛斗さん。怖いんだから、怒らせたりしないで…

「ごめん。愛斗さん。寧々が欲しい。」

欲しいとか言われた…何てストレートな人。

ぐいって 引かれて愛斗さんの胸に収まり、しかも一連の流れのような動きで キスされた?!

「悪いけど、寧々はやれない。俺のだから…」

カァ~~ッ。恥ずかしい。みんなの前でキスされた………。
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