* Wonder-room…No.7 *

複雑な関係

あれから 会社に自力で戻った

同じ会社で 一緒の部署 しかも秘書なんて顔を合わさずに仕事は出来ない。気まずさの中 専務室に戻ると…

部屋の私のデスクに ニヤリと笑っている 悪い顔の煌さんが座っている…

この人 腹の中かなり黒いなと思ったのが今だから遅い…

「姫…午前中に俺が姫の仕事全部やっちゃったから、時間ならたっぷりある。で、どうする?」

はい?煌さんが納得する答えってあるの?

「午前中はすみませんでした。体調は随分良くなったんで、大丈夫です。」

「姫、今から外出するから、用意して行こうか?」

いやとも答えられずに、ズルズルと煌さんに引きずられる様に車に乗せられた。

向かった先は…
ホテルのスィーツバイキング。

「姫、疲れた時は甘いもの…でしょ?」

やっぱり 煌さんの思考回路には 一生ついていけそうにない。

クスクス…色々考えて答え出ないし、考えるのやめようと思ったら なんだか笑ってしまった。

「やっぱり姫には笑って欲しい。さっきの俺変だったよね。ごめんね姫!」

「煌さんは私のお気に入りだから許してあげます。私も逃げたりして ごめんなさい。」

「へぇ俺姫のお気に入りなんだ。良いこと聞いちゃった。お願い事があるんだけど、後で聞いてほしいな…」

今じゃなく後で?のところが意味不明なんですが。

「煌さんが言うお願いって 私でも出来る簡単な事なら 私引き受けますよ。後で聞かせて下さい。」

安請け合いは しちゃ駄目だって事 誰か私に教えて欲しかった…


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