* Wonder-room…No.7 *
コンコン…

奏夢兄は返事をしてくれない。まだ寝ているのかな?そっと部屋に入る

寝室は別の奥の部屋だから 兄の姿はない。
ソファーに座って 待つことにした

シャーという音が止まり バスルームのドアが開き バスタオル姿の兄が驚いて現れた

「寧々 来てたんだ…驚かすなよ」

と、色気駄々もれの姿で 近付いてくる

改めて兄を見る。

眉目秀麗…実の兄ながら 綺麗な顔にスラリと背が高く おまけに細マッチョの完璧なスタイル

はぁ~とため息が出る…

「どうした寧々?物欲しそうな目をして、俺に襲われたい?」

えっ?そんな目してないはず…

「もう奏夢兄は…けど、お兄ちゃんいい男だなと見惚れてたよ…」

「///照れるだろ。寧々ダメだよ…お兄ちゃんが特別に寧々を抱き締めてあげよう。おいで…」

久しぶりに奏夢兄に抱き締められた…兄の匂いは安心する…

「寧々の匂いは俺を惑わす…寧々キスしたい。していい?」

「お兄ちゃん 寧々の事好き?寧々はね、好きな人がいるの。その人と婚約しようと思って 今日は報告に来たんだよ」

なのに…チュッとキスされる。

おでこ、頬、瞼、鼻、顎、首、うなじ。大切な物に触れる様に優しく…唇以外にキスを落とす

「俺じゃないのが残念だけど…その人と幸せになれるといいな…」

兄はニコリと笑い

「うん。幸せになるよ!」

と私も応えた…



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