年下属性はありません!
「お待たせいたしましたー。こちら,ミートソースパスタとハンバーグカレーになります」

すねてたように店の外を見ていた和也君の目が,ハンバーグカレーに釘付けになる。

和也君は,料理が来るとそちらに気をとられてしまうという良い癖があるのだ。

料理が来たので,一旦休戦だ。

「わ~美味しそう!食べよう食べよう!」

和也君もすでに先程までの会話を忘れてしまったかのように,がっついている。

ご飯の間は,和也君の高校のバスケ部の話を聞いていた。




*******

「ありがとうございました~」

ご飯を食べ割ってお店の外にでる。

「いつもありがとうございます」

和也君が頭を下げた。

「こちらこそ,素敵なプレゼントをありがとう!」

ほんとに嬉しかった。

外はもう暗くなっていて,明日は平日だからか,人もまばらだ。

「今日,ちょっと遅くなっちゃったね,大丈夫?」

「高校ではいつも帰るの結構遅くなるんで大丈夫っす。」

「そっか,気をつけて帰ってね」

「でも,まだ帰るって決まってないですよ」

和也くんが話を戻す。

「うち,来てくれますか?」

・・・かわいい和也君の頼みだ,大抵のことは叶えてあげたいと思うけど,ご両親に挨拶って,ハードル高すぎない?

「そもそも,付き合うって決まってないし・・・」

「俺のこと,好きじゃないんですか?」


最近,和也君は身長がまた伸びて,だいぶ大人っぽくなった。

中学の頃は同じくらいだったのに,もう立って会話すると,上から見下されている感じになる。




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