年下属性はありません!
「和也君のことは,嫌いじゃないけど・・・」

好きの一言が言えない。

こんな年下の男の子に好きだなんて,なんだかおこがましい気がして。

「嫌なら,拒否してください」

そう言って,和也君が私の両肩をがっしりと掴んだ。

「え?」

そして,ゆっくりと近づいてきて・・・・

「ん!!!」

キ,キス!?

しかもこんな外で!!!頭では拒否しなきゃ,って思うけれど,身体が動かない。

心臓がどきどきして,唇の感触にとろけそうになる。

・・・・

・・

時間にして数秒だったと思う。

しかも唇と唇を合わせるだけのキス



離れた和也君の顔を見ると,顔を真っ赤にして目をそらしている。

「その,拒否しなかったってことは,俺のこと好きってことですよね。嫌いだったら,普通嫌がりますよね」

「そう,だね・・・」

私も顔が熱い。心臓は相変わらずどきどきしていて,息が苦しい。

和也君の顔を見れない。

「嫌,でしたか?」

「・・・嫌じゃなかった・・・。」

人目がなければ,もっとしたいとさえ思ってしまった。

「付き合って,くれますか?」

もう,敵わない。

生徒じゃない。

親の同意が取れれば,犯罪じゃない。

そして,私の気持ちもはっきりと分かってしまった。






和也君が好き
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