年下属性はありません!
「京ちゃーん!!!失恋した(涙)今晩話聞いて!」

同期で一番仲の良い京ちゃんにメールしたのは,誕生日の朝。

「文香誕生日おめでとう!!って失恋!?」

京ちゃんは突然の私のメールにも付き合ってくれる。

「そう!新井課長!」

「あんたまだ新井課長追っかけてたの?あの人奥さんいるじゃん」

「だって(涙)」

「まぁ久々に文香に会えるの,嬉しいよ。文香が転職して以来初めてじゃん。じゃあ,今晩飲みに行こうか。」

京ちゃんには,入社以来,私がいかに新井課長が好きか,いつも語っていた。
最初の頃は「うん,うん」と笑顔で聞いてくれていたが,私がいつまでたっても彼氏を作らず,ついには新井課長の部下になっている姿を見て,「こいつ,既婚男性に本気でになったんじゃ・・・」と若干引き気味だった。

私は最初から本気だったっつーの。
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