年下属性はありません!
女性陣が冗談ぽく囃し立てた。

「なんで,俺がお前らに気を使わなきゃいけないんだよ。」

お互い軽口を叩けるくらい仲が良いんだろう。なんだか微笑ましい。

「今元主任,普段女性に気を使ったりなんかしませんもんね~。それなのに,今日はいそいそ車出しちゃったりして」

おそらく私を持ち上げてくれているんだろうが,残念ながらどんなに持ち上げてくれたところで若くてかわいいあなた達の方が上だ。

「俺,普段車に他人乗せないんですよ。木村先生は特別です」

「ははは」

どこまで本気なんだ・・・高山先生も乗せる予定だったじゃん。

そこまで話して,ドンペリはお手洗い兼タバコに立った。

残された私は,なんて言っていいのかよく分からなくて,とりあえずサラダを食べる。

「今元主任,普通こんな感じじゃないんですよ。私達ともあんまり喋らないし。」

へー,それは結構意外。

「相当木村先生ラブですよね~」

そんなこと言われると,顔が火照る。お酒のせいだろう。

ほんとなのかな。

ドンペリは私のことが・・・?

お酒のせいもあって,私の心も少しふわふわしている。

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