年下属性はありません!
会計を済ませて外に出ると,先に出た和也君が待っていた。

「ごちそうさまでした。次は俺が出します」

「ははは,このくらいいいよ。中学生なんだから甘えてればいいの」

「今日は楽しかったっす。俺,またこうやって話とかしたいんですけど,また誘っていいですか?」

ほんとはよくない。よくないけど

「進路相談ならね」

流されてしまった。

今日楽しかったのは,私も同じだ。

「はい。また進路相談させてください。じゃあ,くれぐれもドンペリには気をつけてくださいね」

中学生に心配されてしまった。

私,そんなに危なっかしいかなぁ。

立ち漕ぎで自転車に乗る和也君の後ろ姿を手を振って見送った。

いやー,立ち漕ぎって元気だわ。

それにしても,ドンペリには気をつけろ・・・か。


何気なく携帯を見るとラインが入っていた。

開くと,高山先生から来週のシフトについて



ドンペリからのラインだった。

「今度,二人で飲みに行く件ですが,いいお店が見つかりました。」

そうだった,私,あの飲み会の後,ドンペリに二人で飲みに行こうって言われてOKしちゃったんだった!!

あぁ,ごめん和也お父さん。

今更断れない・・・
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