年下属性はありません!
京ちゃんに相談しようかとも思ったけれど,これは京ちゃんが答えを出す問題じゃない。

私が答えを出さないといけない。

もし,ドンペリが私のことを好きだったら,私は付き合うの・・・?




*************

次の日,塾に行くと,ドンペリがすでに来ており,高山先生と何か話していた。

「お疲れ様でーす」

私が教室に入ると,ばちっと目があって,少しはにかんで会釈された。

うっ,イケメンのはにかんだ笑顔は色気があるな。

いきなり心臓に悪い。


講師の控室に入って,準備をしているとドンペリが入ってきた。

「木村先生,明日,楽しみにしていますよ」

「今元主任,お誘いいただきありがとうございます」

こちらこそ,とにっこり笑う。

「時間は19時にしました。また迎えに行きます」

前回は高山先生のこともあり,断ると悪いと思ったから迎えに来てもらった。

今回はお迎えをお願いする理由はない。

警戒しているというのもあるが,なによりわざわざ迎えに来てもらうのは申し訳ない。

「場所は駅の近くですか?もしそうなら大丈夫ですよ。家から駅まで近いですし。バスで行きます」

「そうですか,なら引き下がりましょう。男性と密室に二人きりというのは妙齢の女性としては気になるでしょうし」

妙齢・・・って三十路でも妙齢と言っていいのだろうか。もしかして,この人,私の年齢誤解してる?もしそうなら早く誤解を解かないと。

「妙齢だなんて,私もう30歳ですよ」

「知ってますよ,社内のデータを見れば分かりますんで」

私のデータ確認したのか・・・

個人情報って同じ会社内ではダダ漏れだよね。
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