年下属性はありません!
「では,19時10分前に南口で待ち合わせませんか?お店はお楽しみとういことで」

ほんと,そういう演出がうまいな,この人は。

大人だなぁなんて思えてしまう。

それから,じゃあと言ってドンペリは部屋から出ていった。

私は念のためスマホにメモしておく。おそらく忘れることはないけれど。


***********

小学生の授業をしていると和也君と智君が入ってきた。

そう言えば,今日は和也君の授業がある日だ。

「こんにちわー」

いつもなら,和也君は目を合わせて挨拶してくれるのだが,今日はこっちを見ない。

あれ?照れてる?

なんだ,中学生らしいところあるじゃん。

まぁ,昨日の今日だからなんだか照れくさいのも分かる。っていやいや,中学生相手に何照れてんの。

中学生が照れるならともかく,30歳が中学生相手に照れるとかきもいから。

しばらくすると,美樹ちゃんも教室に入ってきた。

まっすぐに和也君のところに向かう。

分かりやすいなぁ。

和也君も美樹ちゃんの気持ちに気づいてるのかな?

私より同年代の美樹ちゃんと付き合うほうがよっぽど健全なのに。
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